Weekly Report | Week of 1, September

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注目トピック

市況・投資領域

バイナンスが仮想通貨レンディングサービスをローンチ

  • 仮想通貨取引所として取引量が世界最大のバイナンスが8月26日の月曜日に、顧客の入金を増やすためにレンディングサービスをローンチしました
  • このレンディングサービスの対象はバイナンスのネイティブコインのBNB、TetherのUSDT、そしてイーサリアム・クラシックのETCを保有しているユーザーで利子の獲得目的でそれらを8月29日から9月11日までの期間限定で貸し付けることができます。
  • 需要に基づいて新たなコインやトークンを絶えず評価し、レンディング商品として提供する。それが事業内容の多様化につながり、ユーザー数を増やし、維持し続けることに繋がると考えています。

オーストラリア証券取引所がVMwareと契約締結

  • オーストラリア証券取引所(ASX)がVMwareと契約を締結し、ブロックチェーンをベースとした決済と株式清算システムの開発を強化しています
  • ASXはVMwareとの新規契約、Digital Assetとの既存契約はオーストラリアとニュージーランドでの分散型台帳技術(DLT)の先駆けのサポートに役立つと述べています。
  • 当初は新システムを2020年末までに稼働する予定でしたが、ブロックチェーン実装には開発とテストに多くの時間が必要で延期されていました。今回の新提携で2021年の第二四半期までに稼働できると、ASXの副CEOであるPeter Hiom氏は述べています。

政治・規制領域

米空軍が防衛データを保護するためにブロックチェーンを利用

  • 米国陸軍と空軍を管理するUSAFは、防衛データを保護するためにブロックチェーンのスタートアップ企業であるConstellation Networkと契約を締結しました
  • この契約は米国の小規模ビジネス革新研究の一環であり、データを安全にロック解除する相互運用性に関するソリューションを提供する予定です。
  • USAFにはドローン、飛行機、衛星などの保護が必要であるデータが多数存在するため、即座に照会できるクリーンで統合されたデータは、防衛装置内で必要とされている、とビジネス開発担当副社長のBenjamin Digglesは述べています。
  • Constellation Networkは暗号化による「分散セキュリティ」を提供することで「データソースのステータスの監査証跡とライブ概要」の作成を行います。これは最近のEquifaxやVisaのような集中型システムに対する攻撃への対策であるとしています。

ポルトガルの税務当局が、暗号通貨の取引と支払いは非課税であると公表

  • ポルトガルの税務当局は、仮想通貨の取引と決済について付加価値税(日本の消費税に当たるもの)を免除すると明らかにしました
  • ポルトガル税務当局は現地の仮想通貨マイニング企業に対して公式文書の形で正式に通達しています。文書では、仮想通貨保持者は所得税を支払う必要がないとも述べられています。
  • これは欧州司法裁判所が2015年に下した「ビットコインは決済手段であるため、取引所は付加価値税は免除される」という判断を元に決定しています。

ビジネス・事業領域

タイがIBMとMaerskのブロックチェーンプロジェクト導入

  • タイは輸送追跡手続きの効率化のために、IBMと海運大手であるMaerskが共同で運用しているロジスティクス・プラットフォームである「トレードレンズ(TradeLens)」を導入すると発表しています
  • トレードレンズはIBMのブロックチェーン技術を利用しており、プライバシーや機密性を保ったままトランザクションを確立・共有できるという特徴を持ちます。この仕組みを利用することでIoT、温度制御、コンテナ重量といったセンサーで計測したデータを含む出荷書類を、トレードレンズを利用する物流会社の各ステークホルダーがリアルタイムにやり取りすることができるようになります。
  • この導入でタイの税関局に自動、かつ変更不可能な追跡ツールを提供が可能になり、ネットワークの参加者からの情報をほぼリアルタイムで共有できるようになります。これにより、データの安全性、透明性がより高いものになり、不正や偽造の検査および関税撤収の効率化に繋がると予想されます。

R3がドバイ拠点のWethaqと戦略的パートナーシップを締結

  • アメリカのブロックチェーン企業であるR3は、イスラム資本市場向けの次世代金融アーキテクチャを構築するために、ドバイを拠点とするFintech系スタートアップのWethaqと戦略的パートナーシップを結びました
  • PaaSを提供するWethaqはR3のブロックチェーンであるCordaを利用し、イスラム法に準拠した債券、イスラム債のプレセール、発行、管理、金融商品化を行おうとしています。
  • 現在イスラム債の発行には多くの銀行などからのデータ入力が必要であり、イスラム債をデジタル化することでデータ入力が効率化され、コスト時間が削減されます。デジタル化にはもう一つ目的があり、それはデジタル化でさらに広範囲への流通が行われ、発行者や投資家などの利用者が増えることです。

社会領域

ブロックチェーン企業2社にスイスが初の銀行・証券免許

  • スイス金融市場監督局であるFINMAは、ブロックチェーン企業向けのアンチマネーロンダリング要件に関するガイダンスを発表し、新たにブロックチェーン企業2社に銀行・証券免許を付与しました
  • FINMAの発表した要件は「FINMAの監督下にある機関は、すでに身元確認がされている顧客に属する外部ウォレットにのみ仮想通貨やその他トークンを送ること、その顧客からのみ仮想通貨やトークンを受け取ることを認めている」といった内容です。
  • この発表に加え、SEBA Crypto AGとSygnum AGの2社に銀行・証券免許を付与しました。スイスでブロックチェーン企業に銀行・証券免許が付与されるのは今回が初めてです。

Sygnum AGがシンガポールでも銀行免許求める

  • スイスで初のブロックチェーン企業に対する銀行・証券免許を獲得したSygnum AGがシンガポールでも同じ銀行免許を獲得しようとしていることがわかりました
  • Sygnumはシンガポールの資本市場サービスのライセンスに関して規制当局との協議を開始した、とSygnumの共同設立者であるMathias ImbachとGerald Gohはインタビューで述べています。彼らは「一連のサービスを提供するためにはシンガポールでも銀行として事業を展開する必要がある」とも述べています。

プロトコル・インフラ領域

ブロックチェーンベースのIDシステム開発に3社参加

  • アルゼンチンの首都であるブエノスアイレスで行われているブロックチェーンベースのIDシステム開発プロジェクトに技術会社NEC Argentina、NGO Bitcoin Argentina、およびIDB Lab(Inter-American Development Bank Groupの一部門)の3社が参加しました
  • この4年間のプロジェクトは都市のすべての市民にブロックチェーンベースのデジタルIDを提供する予定で、この「高品質の商品とサービスへのアクセスを改善することを目的としたブロックチェーンシステムの開発に関する契約」により、貧困線以下の人々の金融サービスへのアクセスが改善される可能性があります。
  • このイニシアチブはアクセンチュアからの支援も受け、最初にバリオ31に導入され、ブエノスアイレスの首都圏にある経済的に貧弱な2地域に拡大されていく予定です。

TelegramがTONブロックチェーンの公開テスト開始

  • メッセージングアプリケーションの大手企業であるTelegramは、9月1日にTONノードを実行するためのコードとノードの設定方法に関する手順を公開しました
  • TelegramはTONについて高いレベルの機密を保持しており、プロジェクトに関して公表することを拒否の姿勢を取っています。しかし、Telegramの開発者ツールを構築するために設立されたTON labは今後Telegramの開発チームとのコミュニケーションを密に取ることを条件に、公開することを決定しました。
  • このコードリリースにより、さらに多くのユーザーがテストネットでのみ独自のノードを実行できるようになります。

その他のトピック

市況・投資領域

  • Binanceがプラットフォーム「Binance X」を立ち上げ、開発者向けのイニシアチブを開始しました。
  • インド洋の島国のセーシェル共和国に本拠をおく証券取引所であるMERJは欧州でトークン化形式のIPOを行う予定です。

政治・規制領域

  • LibraがFacebookのブロックチェーンを保護するためにBug Bountyというプログラムを開始しました。
  • ベネズエラはペトロの利用を促進する、完全な国営の暗号プラットフォームの運用を開始しました。

ビジネス・事業領域

  • 政治活動委員会であるBitPACが公職の候補者をサポートするためにICOを実施します。
  • SBIホールディングスの子会社であるモーニングスタージャパンが仮想通貨であるXRPを中間株主優待として配布しました。

社会領域

  • ISISやアル・カイーダといったテロ組織が資金調達を仮想通貨で行うためにTelegramなどのサービスを利用していると報道されました。
  • ブラジルの決済処理の大手企業であるCieloが自国民の仮想通貨購入をサポートを行うことを計画しています。

プロトコル・インフラ領域

  • ビットコインのLightning Networkのセキュリティに脆弱性が発見されたと、オーストラリアのプログラマーが発表しました。
  • エンタープライズ向けのブロックチェーンプラットフォームであるHedera Hashgraphがメインネットプラットフォームを一般公開しようとしています。