Weekly Report | Week of 4, August

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注目トピック


市況・投資領域


CoincheckがIEO検討へ

  • 仮想通貨取引所Coincheckは8月22日に仮想通貨(トークン)による資金調達であるICOのうち、取引所が主体となってトークンの審査・販売を行うIEO(イニシャル・エクスチェンジ・オファリング)の検討を開始しました
  • IEOはICO(イニシャル・コイン・オファリング)と違って取引所の利用者しか購入できないが、「手続きが楽で資金調達のコストを削減できる」、「株式資本の分配をする必要がない資金調達である」、というICOのメリットを残したつつ、トークンの審査・販売を取引所が行うことで、誰でも実施できるICOよりも信頼性を担保しているとされています。
  • 海外取引所ではすでにIEOの実績があります。世界最大の仮想通貨取引所であるバイナンスやHuobiがIEO事業を開始し、資金調達を実施しています。

AWSの障害でサービスに影響

  • 8月23日、アマゾンのクラウドサービスであるアマゾン・ウェブ・サービス(AWS)で障害が発生し、一部の仮想通貨取引所サービスに影響が出ました。BinanceやKuCoin、BitMaxなどの取引所で、取引や入出金の停止やエラーが見られています
  • これにより市場データも影響を受け、一部の取引所では1ドル未満で45ビットコインが購入できたとのSNS投稿もありました。
  • 仮想通貨取引所が証券取引所や金融機関と同等の安定性を備えることが今後求められていくでしょう。

政治・規制領域

SECからICO Ratingに対して停止命令

  • アメリカの証券取引委員会(SEC)は、大手ICOポータルサイトであるICO Ratingに業務停止命令を出しました
  • SECによると、ICO Ratingは十分な情報開示なしに証券を販売し利益を得たとされています。
  • 類似しているICOのマーケティングサイト、マーケティング企業は数多く存在します。今回の件により、これらの企業がリスクを抱えることが表面化したと言えます。

Libraに対する規制の言及

  • EUは、Libraに対する調査をすでに開始していることが分かりました。競争を妨げる寡占状態を懸念する質問書を欧州委員会が課しているようです。
  • また、米国務長官マイケル・ポンペオ氏は、Libraやビットコインなどの仮想通貨は金融機関と同等の規制を受けるべきだと述べています
  • 世界中の規制当局がLibraに対して懸念を表明し、調査を行おうとしています。Libraがどのような方策でこれらを乗り越えるのか、あるいは断念するのか、今後も状況を注視していきたいところです。

ビジネス・事業領域

Tポイントでビットコインが購入可能に

  • 仮想通貨取引所のbitFlyerはTポイント・ジャパンと提携し、Tポイントでビットコインを購入できるサービスを開始しました。Tポイント100ポイントにつき、85円相当のビットコインを得ることができます
  • Tポイントのようなメジャーなサービスと提携したことによって、仮想通貨購入者・利用者の拡大につながる可能性もあります。

世界銀行がブロックチェーン債の2度目の販売開始

  • 世界銀行はオーストラリアのコモンウェルス銀行と共同でブロックチェーンを利用した債券「bond-i」を販売し、約36億円を調達しました
  • 債券はイーサリアムのプライベートチェーン上で発行・管理されています。
  • 世界では国債をはじめ、モーゲージ債やイスラム債など様々な種類の債券が試験的に発行されており、実用フェーズもすぐそこまで来ているといえるでしょう。

社会領域

暗号通貨を利用して麻薬売買をしていた男性が逮捕される

  • ダークウェブで暗号通貨を利用し麻薬を売買していたアメリカ在住の男性に、70ヶ月の実刑が下されました。ビットコインやイーサリアム、モネロ、ストラティスなどの通貨が使われていたとのことです
  • 資金を追跡するための調査チームも形成されています。
  • このような暗号通貨を利用した事件を完全に防ぐことは難しいですが、容疑者を突き止め資金を没収することができた事例が増えていくことは、犯罪に対するインセンティブを良い方向に調整する可能性があります。

プロトコル・インフラ領域

イーサリアム2.0、2020年1月のローンチを予定

  • イーサリアム2.0の第1イテレーションのコード・フリーズは順調に進んでおり、2020年1月3日に部分的ローンチを行う予定であるとイーサリアム財団の研究者が明かしました
  • プルーフ・オブ・ステーク(PoS)型のコンセンサスモデルを採用したイーサリアムの第4段階、「Serenity」への移行を目指して、現在イーサリアムの開発が進められています。
  • イーサリアムのアルゴリズム変更がどのような影響を与えるのかは興味深い問題で、今後も動向を見守りたいところです。

その他トピック

市況・投資領域

  • VertaloとPrime Trustのパートナーシップはこれから起こるトークン化革命に向けての最初のステップを提供している、と言います。
  • 韓国に本拠を置き、企業や政府にブロックチェーンソリューションを提供しているBlockoがシリーズB+の資金調達ラウンドで約750万ドルを調達しました。

政治・規制領域

  • ルワンダの中央銀行であるルワンダ国立銀行は、取引処理を改善し、経済成長を促進するために独自のデジタル通貨を発行する方法を研究しています。
  • イングランド銀行の現在知事のマーク・カーニー氏は米ドルをFacebook Libraに似たデジタル通貨に変えるべきだと言います。

ビジネス・事業領域

  • ステーブルコインを発行しているTetherが中国元に固定化された”CNHT”という新しいステーブルコインを発行しました。
  • 東証一部上場企業のアステリアは新たに独自開発のブロックチェーンを搭載した「Gravio3(グラヴィオ3)」を発表し、提供開始しました。
  • Y Combinatorが主催しているスタートアップのためのDemo Dayにおけるブロックチェーン関連のスタートアップが減少したと発表しました。

社会領域

  • 中国の四川省にある暗号通貨マイニングファームは大雨による洪水で14万ドル以上の損害をもたらしています。
  • ハイパーインフレと現金不足に陥っているベネズエラの最大百貨チェーン店のTrakiで暗号通貨で支払いができるようになりました。

プロトコル・インフラ領域

  • 大手仮想通貨取引所のバイナンスは、世界法定通貨に連動したデジタル通貨の開発に取り掛かりました。
  • ビットコイン管理のスタートアップであるCasaは、ユーザーがビットコインノードのステータスを自分で確認できる新機能を発表しました。