Weekly Report | Week of 4, July

注目トピック

市況・投資領域

ビットコイン価格、一時100万円割れ
今週のビットコインは、中国銀行(Bank of China)がビットコイン相場に関するインフォグラフィックを公開するなど、市場が好感する材料も見られたが、BTCチャートの日足では、一目均衡表の雲を上抜けできずに下落に転じました。

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(引用:Cointelegraph「朝の仮想通貨市況」

現在の金融マーケットにおいては、欧州中央銀行(ECB)が今後の利下げを示唆、米連邦公開市場委員会(FOMC)では10年ぶりの利下げが確実視される、など世界的な景気懸念や金融緩和の流れから、債権やゴールドに資金が入りやすい状況が予想されています。また腎結石でバフェットランチを延期していたジャスティン・サン氏が前日にサン・フランシスコでパーティーに出席していたことが判明し、当局による圧力説が裏付けられる形となったこともあり、一時は105万円を割り込みました。しかし国内大手ネット証券の傘下交換所の黒字化やリブラ参加申請もあり持ち直すと、BakktがNY州の承認待ちも3Qが本命との記事もあり111万円台に急騰しました。しかし、記事では3Q開始を疑問視する指摘しており、また米歳入庁が1万人に納税を促したことなどもあって上値を重くすると、リブラはMITの論文のコピーとの報道もあり100万円手前まで急落し、今朝方(7/29)、一時100万円を割り込み、急反発しています。

仮想通貨取引所Bitmex、1億ドルの強制清算
19日から21日にかけて、最高レバレッジ倍率が100倍で知られる仮想通貨取引所Bitmexからビットコイン(BTC)の資金流出額が流入額を大きく上回っているとし、ビットメックスが米商品先物取引委員会(CFTC)から調査されていると報じられました。 19日、20日、21日の3日間でビットメックスから1億3536万1144ドル分(約146億円)分のBTCが流出する一方、3897万8107ドル(約42億円)が流入しており、流出額が流入額を1億ドルどるほど上回っていました。

BitMEXは香港やサンフランシスコに拠点を構えていますが、本社はセーシェル共和国で登録しており、アメリカ国民に対して取引サービスを行う場合、米商品先物取引委員会(CFTC)に登録をしなければならないのですが、BitMEXはCFTCに登録していないため、規則違反をしていることになります。

weekly_image2(引用:Datamishcom

また27日には、1億ドル以上のロング(買い)ポジションの強制清算が発生しました。28日朝の時点で過去24時間のBitMEXの出来高は29億ドルと、7月19日時点の62億ドルから半減しており、過去30日間では4億5,000万ドル相当のBTCがBITMEXから純流出していました。流動性の低下から大量の成売の影響を受けやすかった可能性があるとされます。

政治・規制領域

FBI、Long Blockchainのインサイダー取引疑惑を捜査
米連邦捜査局(FBI)は、2017年にLong Island Iced TeaがLong Blockchainに社名を変更した際にインサイダー取引が行われていた可能性があるとみて捜査を行っています。 2017年12月に企業名を変更したLong Blochainの株価は一時約300%上昇していました。

FBIは「パンプ・アンド・ダンプ」スキームと呼ばれる株価操作が行われていたと考えており、当時のバズワードであったBlockchainを企業名に追加することで不当に株価を吊り上げる行為が行われていたと見ています。インサイダー取引に関与していたトレーダーは、企業名を変更する前の安価な株を取得し、企業名変更の発表後の株価高騰後に売り抜けていました。

米税務当局、必要な税金を払わなかった仮想通貨保有者に対し手紙1万通送付へ
米国の内国歳入庁(IRS)は26日、昨年、必要な税金を払わなかった仮想通貨保有者に対して1万通の手紙を送付していると発表しました。IRSは仮想通貨を税法上の「財産」と位置付けています。短期的なキャピタルゲインに対しては収入区分によって最大39%の税金が課せられ、1年以上保有して売却したケースに関するキャピタルゲイン税は15%~32.8%となっています。

社会領域

Facebookの仮想通貨Libra、MIT研究員の論文をコピーとの指摘
マサチューセッツ工科大学(MIT)の研究機関「コネクション・サイエンス」の研究員を務めるアレクサンダー・リプトン氏が、フェイスブックの仮想通貨リブラは、同氏を含む共著論文のコンセプトをコピーしていると主張しました。 同氏は「ひどく不快というわけではないが、リブラのホワイトペーパーにある構想は、サンディー・ペントランド氏とトーマス・ハードジョノ氏と私が昨年発表した論文から、文字通り盗まれたものだ」と述べています。ホワイトペーパーの構想は同じ可能性はあるものの、資産担保やリブラの発光体であるリブラ協会のような方法などを含め、詳細部分では違っている部分もあるとも報じられています。

ブロックチェーン特許付与率、日本は2位に
知的財産系メディアのIAMが7月23日に掲載した記事によると、ブロックチェーン特許付与率は、韓国が54%でトップ、日本は17%で2位、続いて米国が16%で3位という結果になりました。特許付与率は特許の申請・拒絶した件数のうち、特許を付与した割合を指し、中国は極端に低い率となりました。

weekly_image3(引用:iam「IP5 Grant Rate」

中国とその他の地域との差は、中国以外の国ではこういった特許は、特許が付与されるまでは申請書が公開されないプロセスであるためとされます。中国では、実際に特許が付与される前に申請書が公開されるため、付与率が低くなるといいます。

一方で、ブロックチェーン技術のイノベーションに関しては、中国と米国はそれぞれ62%と22%で、ブロックチェーン業界の開発のほとんどを両国が手掛けているという結果も出ています。

ビジネス・事業領域

米NY Times、ブロックチェーン使いフェイク・ニュース阻止へ

ニューヨークタイムズが、IBMが提供するHyperledger Fabricを活用してフェイクニュースや誤報を阻止するプログラムを構築すると明らかにしました。「ニュース・プロブナンス・プロジェクト」を新たに立ち上げ、プロジェクトの一貫として、ウェブに限らずあらゆる媒体に有効となるフェイクニュース撲滅を目指すといいます。同プログラムでは、メディアに関するメタデータを記録するブロックチェーン基盤のシステムを構築します。ニュースメディアが発行する画像やビデオについて、発信元を特定することで、インターネット上で流れる間に本来の文脈から外れたことがわかるようになり、誤報を防げるようになるといいます。

野村、ブロックチェーンで社債取引する仕組みを開発へ
野村ホールディングスと野村総合研究所(NRI)が、有価証券の取引をブロックチェーンで管理する仕組みを開発することが報じられました。 ブロックチェーンを使うことで利率や発行額などの社債発行条件や取引履歴、価格などを低コストで記録することが可能になることから、起債コストを低減させ、市場活性化を目指すといいます。現在は手作業で行っている事務作業やコストの削減によって、少額での起債でも採算が取れる仕組みを確立します。新サービスでは将来的に普通社債だけでなく、仕組債や企業が発行するトークンも取り扱う予定で、両社は8月にも新会社を設立するといいます。

プロトコル・インフラ領域

Lightning Labs、ライトニングネットワークの監視ツールを発表
ビットコインのオフチェーンプロトコルであるライトニングネットワーク(Lightning Network、以下LN)の大型実装ノード「Ligntning Labs」が、LNの監視ツールを新たにローンチしたことを発表しました。 発表された監視ツール「lndmon」は、LN上での送金時に必要な手数料や、オフチェーンチャンネルに関する情報が一覧できる仕様になっており、LNユーザーにとって便利なツールとなっています。現在統合できていないデータの集約や、怪しいトランザクションが作られた場合のアラート機能の搭載などを目標とし、ユーザーがLNを今まで以上に安心して使えるようにアップデートしていくといいます。

ギリシャ富豪、大麻裏付けトークンを発行
ギリシャの富豪で映画監督のアルキ・デイビット氏が、大麻に裏付けされたトークンである「SWXコイン」の発行を発表しました。 世界の合法的な大麻の取引を推進するとしている。 高級大麻価格の中央値と連動し、Swissx大麻農家協同組合への支払いに使われます。

リリースによると、デイビット氏はスイス企業などと共同でスイスの山岳リゾートであるグシュタードに「Swissx大麻銀行」を設立しました。Swissxはセントクリストファー・ネイビスの元首相デンジル・ダグラス氏が設立に加わったとされています。

その他のトピック

市況・投資領域

  • リップルは第2四半期レポートを発表、仮想通貨XRPの売却による売上高が50%近く増加したことが判明しました。売上高の総額は2億5151万ドルでした。
  • TwitterCEOが運営する決済企業Squareは、ビットコイン(BTC)の無料配布を行うことを発表しました。 総額5万ドル相当のBTC、および現金の配布を行うとされています。

政治・規制領域

  • ドイツでは、2020年1月より、アンチマネーロンダリング(AML)の新たな規制が発行されます。 規制により、仮想通貨関連企業はドイツ連邦金融監督庁(BaFin)発行のライセンスを取得することが要求されるようになります。
  • インド政府の専門家委員会が、インド国内で仮想通貨を全面的に禁止するよう政府に提案しました。 仮想通貨取引やマイニングに対して罰則を加えるよう提案しています。
  • イランのエネルギー省電力担当のハマユン副大臣は21日、同国の仮想通貨マイニングにおける電力料金案を最終決定したと明らかにしました。 現在は内閣の承認を待っている段階であるといいます。
  • 参議院議員選挙に全国比例区から出馬した、仮想通貨推進派の藤巻健史氏(日本維新の会)が落選しました。 仮想通貨の税制改正の推進や仮想通貨ETF承認に向けた国会での活動に期待が集まっていました。

社会領域

  • 中国で、マイニングマシンの需要が拡大しています。 国内最大のマイニングマシン市場である華強北商業地区では在庫切れが発生し、定価を上回る価格での取引や、予約注文での売り切れも起きているといいます。
  • 米国人投資家マイケル・テルピン氏がAT&Tに対し起こした連邦通信法違反を問う裁判について、同裁判担当のライト裁判官は、AT&Tによる訴訟却下の申し立てを否決しました。 大手通信事業者AT&Tの関係者が、ハッカーにテルピン氏の電話番号へのアクセスを供与した結果、大量の仮想通貨が盗まれたとして訴えた裁判でした。

ビジネス・事業領域

  • イランが金に紐付いた独自の暗号通貨を発行する計画があることを地元メディアが報じました。 イラン中銀が承認しており、アメリカからの経済制裁をかわす狙いがあるとみられています。
  • ブロックチェーン基盤のデジタルIDを手がけるシビック・テクノロジーズと、仮想通貨カストディを手がけるビットゴー(BitGo)は23日、ビットゴーのマルチシグ技術を採用し、仮想通貨とユーザーの個人情報(IDデータ)を自分で管理できる仮想通貨ウォレットアプリ「シビック・ウォレット」を発表しました。 2019年第4四半期にリリース予定です。
  • 南米・チリで外国送金サービスを提供するCurrencyBirdが、同国内初となるRipple(リップル)との提携を発表しました。 リップルとの提携を機に、送金業務の新たな対応地域・通貨を大幅に増やしていくといいます。

プロトコル・インフラ領域

  • スカイボックス・セキュリティが2019年前半の脆弱性に関する報告書を発表し、サイバー犯罪において、仮想通貨をターゲットにしたランサムウェア、ボットネット、バックドアが増加し、仮想通貨マイニングを行うマルウェアより盛んになっていることが判明しました。